ＥＱのページ 『実践ＥＱ　人と組織を活かす鉄則』 ――「共鳴」で高業績チームをつくる――の紹介 原書　　"Resonant Leadership" 著者　　リチャード・ボヤツィス、アニー・マッキー共著 序文　　ダニエル・ゴールマン 訳　　　　田中健彦 出版元　日本経済新聞社 発売　　　０６年９月２３日 価格　　　１９９５円 　ＥＱとは何か？　それは、論理的な思考能力を測る尺度であるＩＱに対して、 「感じる能力」を表す言葉として、最近急速に注目されているものです。 　いままでの組織では、リーダーを選ぶときに、圧倒的にＩＱを重視してきました。 ところが頭がよくてタフなリーダーは、その能力を過信するために、プレッシャーが かかったときに、ますます働きすぎて、ストレス過剰に陥ります。その結果、 とんでもない判断ミスをしたり、仲間から離反されてしまうことが多いことが、 最近の調査で分かってきたのです。 　いや、これは会社だけの話でもありません。家庭のなかでも、忙しすぎる お父さんやお母さんは、家族と断絶してしまい、さまざまな問題を引き起こします。 　こういう問題は、最終的には、リーダーがちょっと立ち止まり、自分の心を覗き込み、 自分を理解できるかどうか、にかかっているのです。本書では、花形プレーヤー だったリーダーたちが、いかに、「その能力のゆえ」に転落していったか、逆に、 そういう罠にはまっても、いかに脱出していけるか、沢山の実例をあげてＥＱ能力 を伸ばす方法を説明しています。 　企業のトップ経営者はもちろんですが、５人のチームを率いる主任さん、課長さん も、学校の先生も、政界の議員さんも、そして、家庭のリーダーである全国のお父さん （そしてお母さん）にも、お勧めしたい本です。私自身も、この本を読んで高校のクラブ 活動で初めてリーダーをやったときに、どうしてうまくみんなが付いてきてくれなかった のか、いまになって「ハッ」と気づかされました。そんな本です。

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